安達司法書士.comブログ:100%減資 - livedoor Blog(ブログ)

2005年06月07日

100%減資


100%減資とは、資本の額をゼロにし、同時に株式数もゼロにすることをいいます。

会社更生法の更生計画における100%減資は、更生手続が裁判所の厳重な監督の下で行われることを理由に認められています(東京高決昭54.8.24判例時報947号113頁)。

ただし、会社の資本を瞬時でもゼロにすることは許されませんから、100%減資の効力が発生すると同時に効力が生ずる増資が行われ、増資後の資本の額が1,000万円以上(商168ノ4)である必要があります(商事法務1250.46)。

平成13年法律79号の商法改正では、資本減少の手段としての任意消却が無くなりましたが、強制消却の規定が残されました(商213)。

100%減資の場合には、発行済株式を強制的にゼロにする必要がありますが、株式の併合の方法ではできないので、資本減少の手段としての株式消却が残されたのです。

現行商法で任意消却を行う場合には、資本減少の株主総会特別決議(商375 343)と、株式を事前に取得した上で、取締役会での自己株式の消却決議(商212)が必要です。注意すべきは、資本減少の効力発生日と株式消却の効力発生日が異なることです。

資本減少の効力は、債権者保護手続終了の日の翌日をもって生じます(昭39.9.5民甲2919号)。一方、自己株式の消却の効力は、株式失効手続を行った日です。法務局にはその時期が分かりませんから、委任状に「平成○年○月○日変更」の記載をお忘れなく…

強制消却を行う場合には、債権者保護公告・催告(商376´◆100)と株券提出公告(商213◆215´)とを同日付で行います。

授権枠を減少する定款変更決議の有無に係わらず、株式消却分に相当する授権枠減少の登記を同時に申請する必要があります(昭27.3.28民甲227)。

株式消却は株式を失効させることですから、強制消却の結果生じた端数の処理には、株式併合の端数処理(商220´)の準用がありません(商213)。

それでは、商法の資本減少の規定による100%減資は可能でしょうか。

登記実務では、資本減少の特別決議による100%減資を認めていません。少数株主の権利保護のため、総株主の賛成が必要であるとする立場を採っています。

商法第213条の規定による100%減資の登記の申請書には、総株主の同意書を添付しなければならない(登研676.184)。

当方が受託したケースでは、総株主の同意を得ることは事実上不可能であることから、99%減資を行いました。商法の資本減少の規定による100%減資は、100%子会社か小規模閉鎖会社でなければ難しいということです。

平成17年2月1日から、「官報公告プラス日刊新聞紙による公告」又は「官報公告プラス電子公告」を行った場合には、債権者への個別催告は不要となりました(商376|⊇)。詳細はこちらへ…


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