安達司法書士.comブログ:募集設立 - livedoor Blog(ブログ)

2007年12月07日

募集設立


いつもご覧いただいている方には更新が滞り申し訳ありません。11月はダウンしたパソコン(パーティションソフトでWindowsXPのシステムファイルが壊れた)のデータ復旧や複合機の入れ替え等の雑用に追われ、ブログを更新しない間に師走に突入してしまいました。

それでは、本題に入ります。株式会社の設立方法には、設立に際して発行する株式の全部を発起人が引き受ける発起設立と発行する株式の一部を発起人が引き受け、残りは他の株主を募る募集設立の二つの方法があります。発起設立については、会社法施行後、払込金保管証明が不要となりました。これにより、金融機関に支払う払込保管手数料を節約でき、早期に資金を有効に活用することが可能になりましたが、募集設立の場合は、株式申込人を保護するために従来どおり払込金保管証明が必要です(会社64条1項、商登47条2項5号)。また、募集設立は手続が煩雑なこともあり、小規模会社を起業するための主流は発起設立となっています。現状はともかくとして、募集設立方式による取締役会非設置会社の設立手続についてお送りしますが、ここでは、募集株式の発行と取締役の選任及び代表取締役の選定に絞って説明します。

まず、設立時募集株式の発行手続きの流れは以下のとおりですが、旧商法時代に株式申込証の記載事項であった会社の概要や募集事項は2の通知事項となり、株式申込証自体は大幅に簡略化されました(会社59条3項)。なお、「募集株式を引き受けようとする者がその総数の引受けを行う」総数引受契約を締結する場合には、2〜4を省くことができます(会社61条参照)。余談になりますが、つい先日、払込取扱金融機関に定款(書面による同一の情報)等と一緒に総数引受契約書を提出したところ、『株式申込証でないと引受人の意思確認ができない』との理由で取扱いを保留されました。この件は本店の指示により解決したのですが、金融機関には高い手数料に見合ったサービスを提供して欲しいものです。(「ながーい、おつきあい。」はできませんな
1  発起人による募集事項の決定(会社58条)
2  募集株式の引受けの申込みをしようとする者に対し通知(会社59条1項)
払込取扱金融機関に「募集事項等通知書」(内容は会社法59条1項及び会社法施行規則8条参照)の提出が必要
3  募集株式の引受けの申込み(会社59条3項)
4  募集株式の割当通知(会社60条2項)
払込期日の前日までに通知することが必要
発行手続を一日で完了できない
5  募集株式の払込金額の払込み(会社63条1項)

次に、募集設立における設立時取締役の選任は、創立総会の決議によって行う必要があります(会社88条)。また、取締役会非設置会社の設立時代表取締役の選定方法は、以下のいずれかの方法を定款上定め、それに従い選定します(商事法務1768号4〜5頁、論点解説新・会社法千問の道標39〜40頁参照)が、設立時代表取締役の選定方法を定款に定めなければ、設立時取締役全員が設立時代表取締役となります(会社349条1項)。ちなみに、取締役会設置会社については、設立時取締役の互選により設立時代表取締役を選定します(会社47条1項)。
1  直接定款に代表取締役を定める。
2  発起人による選定
3  創立総会による選定
4  設立時取締役による互選
1〜3の方法で選定された場合には、設立時代表取締役の就任承諾書の添付は必要ありません(商事法務1778号「代表取締役の就任・退任」参照)。

参考までに、設立時定款抜粋・創立総会議案例を次に掲げます。
設立時定款抜粋
(代表取締役及び社長)
第22条 当会社に取締役2人以上いるときは代表取締役1人を置き、取締役の互選によって定めるものとする。
2 代表取締役は社長とし、取締役1人のときは、当該取締役を社長とする。
3 社長は、当会社を代表し、会社の業務を統括する。
(設立時代表取締役)
第28条 当会社の設立時代表取締役は、創立総会において選定するものとする。
本条は、附則に置きます。
創立総会議案例
第3号議案 設立時取締役の選任の件
 議長は、設立時取締役を選任したい旨を述べ、その方法を諮ったところ、株主から議長に一任したいと発言があり、一同これを承認したので,議長は下記の者を設立時取締役に指名し、その賛否を問うたところ、満場一致をもってこれを承認可決した。なお、被選任者は、いずれもその就任を承諾した。
  設立時取締役 法務太郎、法務次郎、法務登記子
取締役会非設置会社において、創立総会で就任を承諾した取締役全員は創立総会議事録に押印し、その印鑑について市区町村長の作成した印鑑証明書を添付する必要があります(商登規則61条2項前段)。
第4号議案 設立時代表取締役選定の件
 議長は、設立時代表取締役に法務太郎を選定していただきたい旨を述べ、その賛否を諮ったところ、満場一致をもってこれを承認可決した。
前記のとおり、代表取締役が就任を承諾した旨の記載は必要ありません。(この件について、地方の出張所から照会を受けました。もっと勉強して下さい

平成20年1月1目から平成21年12月31目までの間、オンライン申請(実態は「半ライン申請」ですが…半ライン申請については こちらへ)による設立登記の登録免許税が5000円軽減されます。そこで最後に、設立登記(電子定款の利用を前提)の半ライン申請の手順を簡単に紹介します。

1  申請データを読み込み後、申請データ作成メニュー画面で[添付情報]を選択
2  電子定款を保存した記録メディア(FD又はCD)をドライブにセット
3  添付書類一覧画面で[追加]を選択−添付種別の選択画面で[公文書]を選択(図1参照)
4  記録メディアのドライブから保存フォルダを選択−[開く]を選択(図2参照)
5  申請データ作成メニュー画面に戻って、[納付情報]・[デジタル署名]の順に処理し送信




記事の内容(画)が良かった!と思われたら、バナークリックをお願いします...
人気ブログランキング
書式の無償ダウンロード・便利ツールのご利用はホームページ

horiemon3_ at 17:59│Comments(0)TrackBack(0)新会社法:設立 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔