安達司法書士.comブログ:公的資金の返済と株価の低迷 - livedoor Blog(ブログ)

2008年09月26日

公的資金の返済と株価の低迷


米証券大手リーマン・ブラザーズが今月15日に経営破綻し、日米欧や新興市場の株価が急落しました。その後、『サブプライムローン問題に端を発した金融危機に対応するため、アメリカのブッシュ大統領は19日、最大約75兆円の公的資金で金融機関の不良資産を買い取ることを正式に表明した』とのニュースが流れました。私はこのニュースを見て、ある金融機関の破綻処理を思い出しました。

問題の金融機関は、かつて大阪市に本店があった「なみはや銀行」です。同行は、旧なにわ銀行と旧福徳銀行の救済策として新設合併により1998年10月1日に誕生しましたが、わずか一年足らずで経営破綻しました。その後2001年2月13日に一部の店舗は大和銀行(現りそな銀行)に、残りの大半の店舗は近畿大阪銀行に営業譲渡されました。また、不良債権は整理回収機構が買い取り、救済先の大和銀行と近畿大阪銀行には預金保険機構から資金援助がなされました。実は私もこの破綻処理と無関係ではありませんでした。救済先から担保権の譲渡、変更、移転等の登記手続きを受託した友人の頼みで彼をサポートしていたのです。そんな当時の印象が強いのか、金融機関の破綻処理といえば「なみはや銀行」のケースを思い出してしまうのです。

金融機関の破綻処理の原則を定める金融再生法においては、元本確定前の根抵当権を譲渡する際に必要な根抵当権設定者の承諾(民法398条の12)について、個別の承諾に代えて公告で足りるとする特例が設けられています(同法73条74条)。

救済先のりそな銀行と近畿大阪銀行は現在持株会社であるりそなホールディングス(以下「りそな」といいます。)の傘下にありますが、りそなには2003年6月に公的資金が注入され実質国有化されています。同社の公的資金残高は約2兆3千億円あり、約2兆円分は国に取得請求権付優先株式を発行しています。優先株式のうち1633億円分については来年4月に一斉取得日を迎えますが(金額については2008年9月8日asahi.comより)、りそなが当該優先株式を取得して普通株式を国に対し交付した場合、時価発行増資と同様に発行済株式数が増加し、既存株主の権利が小さくなってしまいます(株式の希薄化)。

りそなは一斉取得日が来る前に早めに優先株式を取得して消却したいようですが、国は株価が低迷している現在の状況で売れば含み損を抱えるので、結局は普通株式の交付を受けて持ち続けることになると見られています。そのような中で、りそなは8日、低迷する株価のテコ入れ策として「自己株式(普通株式)取得にかかる事項の決定に関するお知らせ」を発表し、市場に出回る株式数を減らす動きに出ました。これを受けた市場は敏感に反応し、8日はストップ高となりました。ちなみに、年初来安値をつけた9月5日の株価は90,200円で、本日の株価は終値で145,600円となっています。


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horiemon3_ at 18:45│Comments(0)TrackBack(0)思いつくままに 

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