2011年04月11日
桜花の関西線撮影記
大震災から1か月。季節は、人々の悲しみや不安と関係なく、確実に歩みを進め、今年も各地で見事な桜を咲かせてくれています。震災による自粛ムード漂う昨今ですが、当方は昨日、桜の鉄道風景を撮りに出かけました。
今回の撮影地は、名古屋駅とJR難波駅を結ぶ関西本線のJR西日本管轄区間。このうち、JR難波駅から加茂駅までの区間は、電化など近代化が進み、「アーバンネットワーク」に組み込まれて「大和路線」の愛称を付されています。一方で、非電化区間の加茂駅から亀山駅までの区間は、近代化が遅れたのが幸いして、ローカル線の雰囲気を色濃く残しています。
木津から国道163号を東進し、「北笠置」交差点で右折して木津川を渡り、続いて線路を潜って郵便局で左折すれば、花見客で賑わう笠置駅前に到着。桜に囲まれた駅として有名な笠置駅は、木津川沿いにあり、「日本さくら名所100選」に選ばれている笠置山の玄関口として利用されています。画は(クリックすると拡大します)、笠置駅の桜並木を抜けて亀山駅に向かうキハ120形普通列車、撮影時刻は11:24、98mm相当で駅の跨線橋から撮影。列車が到着するたびに、降り立つ乗客の感嘆の声が構内に響いていました。
笠置山の登山道には笠置駅を俯瞰できる有名なポイントがありますが、最近は生い茂った樹木に邪魔されて撮影が難しくなっています。各地の森林が荒れたまま放置されているせいか、同じような俯瞰ポイントが増えているのは残念です。愚痴はともかく、駅前の道を少し戻って、木津川に架かる道路橋から並行して走る列車を狙います。画は(クリックすると拡大します)、枝振りの立派な桜に囲まれた木津川橋梁を渡るキハ120形普通列車、撮影時刻は11:56、48mm相当で撮影。来た道を引き返し、奈良市街まで移動します。
市内の北部を流れる佐保川の堤には数キロに及ぶ桜並木があります。幕末から続く見事な桜のトンネルです。途中、桜並木を関西本線が横切っており(奈良駅から徒歩10分ほど)、鉄橋の東側には樹齢160年の「川路桜」があります。晴天の日曜日とあって、多くの人々が桜の散策を楽しんでいました。画は(クリックすると拡大します)、満開の佐保川堤を横切る奈良線からの103系普通電車、撮影時刻は14:15、50mm相当で鉄橋の東側から撮影。満開の桜にウグイス色の車体がよく似合います。
大阪と奈良の府県境に位置する河内堅上駅も桜の駅として有名。下り(天王寺方面)ホーム沿いの大和川の土手に10本ほどの桜が植えられています。駅の利用客は決して多くないですが、通過する「大和路快速」の車窓からこの桜を眺めた方も少なくないのでは…。画は(クリックすると拡大します)、西日を浴びながら桜の河内堅上駅に進入する201系普通列車(1809K)、撮影時刻は15:42、跨線橋の階段から112mm相当で撮影。関西本線と桜のコラボはここで終了です。−2012.04.12画を差し替え、一部コメント修正−
冬の寒さに耐えて春に咲き誇る桜の姿は、日本人の心を掴んで離しません。
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