本人確認情報と登記識別情報の両方を提供(オンライン) : 安達司法書士.comブログ

2021年07月07日

本人確認情報と登記識別情報の両方を提供(オンライン)

先週京都市内の銀行に出向いて、土地売買の決済に立ち会いました。相変わらず、感染拡大防止のために不要不急の外出を避けましょうという呼びかけが行われていますが、立会は“不要不急”ではありません!


それはともかく、本件土地は元々Aの両親の共有名義であり、15年ほど前に父親が亡くなり、令和に入って母親が亡くなり、売却時はAの単独名義になっていました。Aは、昨年末Bから購入の申し出があって必要な書類があるかどうかを確認したものの、父親の持分を相続した時の登記済証が見つかりません。


結局、父親の持分について本人確認情報、母親の持分について登記識別情報を提供することになったのですが、オンライン申請において、申請情報にどのように入力したらよいのか迷いました。


そこで、念のため「識別情報提供区分」の入力方法について管轄法務局に照会を行ったところ、数日で回答がありました。以下、自己の備忘録も兼ねて紹介します。


識別情報_有り初めに、「登記識別情報の提供の有無」欄において「有り」を選択します。「登識提供様式作成」ボタンを押して、登記識別情報を提供するために必要な「登記識別情報提供様式」を作成します。−画を押すと拡大します−

識別情報_無し続いて、「登記識別情報の提供の有無」欄において「無し」を選択します。「登記識別情報を提供できない理由」欄(画ので囲んだ部分)が表示されるので、登記識別情報を提供することができない理由を入力します(入力例は)。−画を押すと拡大します−

登記識別情報を提供できない理由:

甲区3番の登記済証は紛失により提供できない。甲区4番の登記識別情報は提供する。[1]

識別情報_無しすでに申請情報に添付されている「登記識別情報提供様式」には影響しません。−画を押すと拡大します−


最後に、本件添付情報についてもう少し触れておきます。「添付情報」欄の入力内容は

本人確認情報[2]  登記識別情報提供様式
登記原因証明情報(特例)(PDF)
代理権限証明情報(特例) 会社法人等番号
印鑑証明書(特例) 住所証明情報

上記添付情報のほかに、土地の評価額を把握するための固定資産課税明細書のコピーまたは固定資産評価証明書の原本が必要です[3]。今回は、課税明細書をPDF化して提供しました。


脚注


  1. 登記済証が有れば、『甲区3番は登記済証を提供する。甲区4番は登記識別情報を提供する。』と入力。
  2. 本人確認情報+身分証明書の写しをPDF化して電子署名をしたもの。ちなみに、面談日と電子署名の日付は登記原因の日付の15日前。
  3. 不動産登記の申請における固定資産課税明細書の活用について(依頼)(令和2年12月8日事務連絡)

前例のないコロナ禍のオリンピックの開幕まであと2週間強。開催により感染者が拡大しないよう祈るばかりです。

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